平成25年に、自転車事故の結果、加害者が被害者に対して9500万円の賠償義務を負う判決が出されたことは、まだ多くの人の記憶に残っていると思います。

sankei.jp.msn.com/west/west_affairs/news/130713/waf13071312010019-n1.htm

 

いうまでもなく、賠償問題においては、加害者が自動車か自転車かは重要ではなく、被害者にどのような損害が生じたかによって賠償額が決まってしまいます。

被害者が寝たきりになるなど、重い後遺障害が残った場合に数千万円単位の賠償義務が課されることは決して珍しいことではありません。

 

このように、高額な賠償義務を負うことになってしまった場合、保険に加入していれば、保険から支払うことが可能となり、多額の賠償義務を自分自身で負担しなくてもよいことになります。

保険に加入していない場合、自分自身で数千万円支払うだけの資力があればよいでしょうが、一般的にそれだけのお金を持っている人はむしろまれでしょう。

 

したがって、自転車についてもきちんと保険に入ることが大切になります。

 

では、どのような保険に入ればよいのでしょうか?

インターネットで「自転車保険 比較」という言葉で検索してみると、いろいろと保険について比較したサイトがヒットします。

 

この中には、一見すると客観的に第三者が比較しているように見せかけて、実は、ある特定の保険会社の宣伝のために作られているようなものもあります。

 

自転車保険単体の場合、年間千円程度から一万円程度のものまであります。自転車保険だけの保険に入ることも一つの方法ではあります。

 

しかし、「保険料は安ければやすいほどいい、そして、保険の内容は厚いほどいい」という誰もが望むことを考えると、いい自転車保険は誰にでも同じではありません。

 

つまり、自転車保険単体で考えざるを得ない人と、他の保険との兼ね合いで考えた方が保険料が安く、手厚い保障を受けることができる場合もあるのです。

 

 

まず、自分や家族がどのような保険に入っているか、整理しましょう。

面倒かもしれませんが、一度、家族全体でどのような保険に入っていてどのような保障が受けられるのかを一通り見てしまえば、無駄な保険料を少なくすることもできるかもしれません。

 

自動車保険、火災保険、個人賠償責任保険、医療保険、生命保険、クレジットカードの付帯保険・・・意外とたくさんの保険に入っていることも多いでしょう。

 

自転車保険の場合は、まずは、単体で入るよりも、何か他の保険の特約(オプション)で入ることができないかを考えた方が保険料の点で有利なこともあります。

 

意外と知らず知らずに保険内容が重なっているものもあります。

 

保険内容が重なっていて、無駄な保険料を支払っているのであれば、もし、同じ保険料を払うとすれば、さらに手厚い保険に入ることができるかもしれません。

 

一通り、一気に見ると、時間はそれほどかかりませんし、「こういう場合も保険ってつかえるんだな」と気づくこともあり、おもしろいですよ。

 

もし、自転車保険を単体で入らなければならない場合は、自分が自転車事故でいくらもらえるか、という視点ではなく、「相手に支払う賠償額はいくらまでが限度か」という視点をもつことをおすすめします。入院一日あたりいくら、という自分に対する保障は、あまり重要ではありません(健康保険を使ったり、高額医療として還付されることもあります)。

保険は、いろいろなものがあって、あなたが加入している保険の内容をすべて把握できるのは、「自分」しかいない、という事実を忘れないで下さい。

 

仙台・郡山の交通事故被害者の無料相談は、仙台・郡山の弁護士法人アルマまで koutsujiko.koriyama-law.com