1 被害者

58歳(死亡時)・男子・会社役員

2 傷害の内容

右大腿骨粉砕骨折等

3 後遺障害の内容

症状固定前に自殺

裁判所は、自殺と本件事故の相当因果関係を否定した上で、

被害者の症状を、13級9号下肢短縮と12級7号右股関節機能障害の併合11級に該当すると判示した。

4 裁判所の判断

① 逸失利益について

本判決は逸失利益として906万2445円を認めました。

・労働能力喪失率

「太郎の各障害はいずれも症状固定に至っておらず、仮にリハビリを続行した場合に、障害が改善する可能性は否定できないから、この点を考慮して、11級における通常の労働能力喪失率20%から3%を減じ、太郎の労働能力喪失率は17%であると認めるのが相当」とした。

・労働能力喪失期間

被害者の死亡時である58歳から67歳までの9年間とした。

② 後遺障害慰謝料 325万円

5 コメント

本判決の被害者は交通事故に遭った後も相当期間問題行動が見られなかったことを理由に、裁判所は本件事故と自殺の相当因果関係を否定しました。死亡時点において未だ5症状固定の診断がされていなかったことから、リハビリ等により症状は改善される可能性があるとして、想定される11級の労働能力喪失率から3%減じて労働能力喪失率を17%と認定しました。