脳挫傷

1 傷病名

脳挫傷(のうざしょう)

2 傷病の原因等

脳挫傷とは、頭部に強い外力が加わり、脳が頭蓋骨と衝突して脳実質が損傷した状態を言います。 スーパーで買う豆腐をイメージして下さい。パックに入った豆腐を落としたりすると、パックはまったく壊れていないのに、中身の豆腐が崩れる事があります。同じように、頭蓋骨の骨折等がなくても、中身の脳に損傷が起こることがあります。それが脳挫傷です。 脳挫傷には、衝突した側に起こる直撃損傷と、衝突と反対の側に起こる反衝損傷があります。交通事故においては、反衝損傷が多く、重篤なケースもよく見られます。

3 症状

一口に脳挫傷と言っても、その症状は部位や損傷の程度により様々です。 頭痛、けいれん、運動感覚麻痺、視野欠損、意識障害等が見られます。 昏睡状態となることもあります。 診断は、頭部CT検査により行われます。

4 治療の内容

脳挫傷そのものに対する治療としては、保存的療法が原則となります。 ただし、付随して起こる出血や脳浮腫、頭蓋内圧亢進等の症状や程度によっては、開頭血腫除去術や減圧術などの外科的治療が行われることもあります。

5 後遺障害

高次脳機能障害として、1級から14級に認定される可能性があります。 詳しくは、高次脳機能障害のページを参照下さい。 高次脳機能障害の場合は、1年から1年半で症状固定となります。


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