上腕骨骨幹部骨折
1 傷病名
上腕骨骨幹部骨折(じょうわんこつこつかんぶこっせつ)
2 傷病の原因等
上腕骨骨幹部骨折は、肩から肘にかけての骨のうち、中央部部分1/3の部位に骨折があることをいいます。
交通事故においては、バイクに乗車中に交通事故に遭った場合に多い症状です。
3 症状
骨折部の疼痛と肩関節の可動域制限が生じます。
外見上は、幹部の腫れ、疼痛、圧痛、皮下出血、変形などがみられます。上腕骨骨幹部の外側を走行する橈骨神経(とうこつしんけい)が圧迫、損傷されれると肘から手にかけて麻痺症状が現れることがあります(橈骨神経麻痺)。レントゲン検査で骨折等の部位、骨折型がわかります。
4 治療
ギプスや包帯で固定する保存療法が基本となりますが、神経や血管の損傷が激しい場合や開放性骨折、粉砕骨折などの場合は手術をし、ガンマネイルや髄内釘、金属プレートで固定する手術を行います。
5 後遺障害
症状固定は、事故から半年経過してからになります。金属プレート等を入れる手術をした際には、それを除去する場合、除去する手術が終わってから半年経過後に症状固定となります。肩関節部分の可動域制限として、その程度に応じて10級10号、12級6号に認定される可能性があります。また、手首や手指の近く、しびれなどがある場合は、橈骨神経麻痺による神経症状として12級9号に認定される可能性があります。
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